お知らせ

基礎演習ⅡBフィールドワーク(1)

 総合文化学科では、基礎演習ⅡBのフィールドワークを11月4日(金)に実施しました。
 このフィールドワークは、県内各地で様々な調査活動を行うことで、コミュニケーションする力を養うとともに、地域の問題への理解を深めることを目的としています。
 学生達は4つの系(歴史文化、比較文化、現代文化、地域社会)に分かれ、今年度は西川町、羽黒町、山形市などで活動を行ってきました。
 ここでは、比較文化系および地域社会系の活動内容と、参加学生のコメントを紹介します。

(1)比較文化系
 山形での暮らしや価値観などを探るという目的で、山形市在住の外国人6名(出身は台湾、香港、パラグアイ、ブラジル、イギリス、アメリカ)を対象に、文化や生活に対する価値観についてのインタビューを行いました。

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・榎本里香さん(総合文化学科1年)
 今回ブラジルの方からお話をお聞きし、日本とブラジルは様々な面で大きく異なっている部分が多いと分かった。一番驚いたのは、人と人との距離感・恋愛観の違いだ。初対面同士でもハグやキスをするというのは日本ではありえないことだ。また男女が交際する際に「告白」があって初めて交際が始まるが、ブラジルでは一般的にキス等の行動があってから次に言葉で愛情を表すのが一般的のようだ。日本とブラジルは互いに地球の反対側に位置するが、習慣・文化・価値観がここまで異なっていることに驚いた。

・奈良崎美春さん(総合文化学科1年) 
 私たちが担当したのはイギリス・ウェールズ地方から山形に来られた方だった。インタビューをする中で考え方・価値観の違いに驚いた。例えば「結婚」についてお聞きしたところ「結婚は別に重要ではないし、必要もない」と、日本人が常識と思っていることの全く逆の答えが返ってきた。日本人は世間の目を気にすることが多いが、イギリスでは世間の目を気にせず自分の意思を大切にしていると感じられ、うらやましく思った。

(2)地域社会系
 西川町の歴史や文化が、どのように現代に伝わり、どのように活かされているのかを学ぶ目的で、食に関わる言い伝え・ならわしの継承や大井沢地区の伝統料理の継承をテーマに、聞き取り調査や現地での料理再現・記録実習を行いました。

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・後藤美香さん(総合文化学科1年)
 今日は大井沢で午前中は笹巻きづくり、午後はぜんまいなどの戻し方、きのこ汁の作り方を教えていただきました。笹巻きは、普段食べているものと違って、色が黄色で食感も独特で驚きました。また、かたくりやあかこごみなど食べたことがないものに触れ、食べることができて楽しいフィールドワークとなりました。笹巻きが山形県内でも地域によって調理方法や味付けが違ったりすることなど、初めて知ることが多くあり、良い勉強の機会となりました。

・齋藤里華さん(総合文化学科1年 )
 今回、私たちは笹巻き、干した山菜の戻し方、きのこ汁のつくり方を西川の皆さんのご協力のもと教わりました。笹巻きの作り方では、庄内地方や西川町で食べられている独自の笹巻きの作り方を教えていただき、置賜出身の私にとっては初めて食べる味と食感でとても衝撃的でした。同じ笹巻きでも地域によって全く違う食べ物になるということを学び、山形の食文化の豊かさを感じました。また、山菜の戻し方やキノコの様々な食し方も教わり、地元の人の知恵が食に活かされていると思いました。今回、教えて頂いた様々なことを私たち若い世代がどんどん広めて行きたいです。

歴史文化系、現代文化系の学生コメントはこちら