東北文教大学 附属図書館

『米沢市塩井の昔話』 解題

『米沢市塩井の昔話』 48・11・20 B6版 84頁

 置賜民俗学会のその年の民俗調査は福井地区を対象に行なった。渡部勉氏のお世話である。語りの名手平田幸一氏とお会いすることができた。また全く偶然に中津川調査で子守唄を歌ってくれた高橋うんさんもここに家を移られていた。しかし米沢の武士階級と深い関係のある土地だけに、昔話は多くなかったようで十分に話者がさがせなかったが、ともかく四十話をこえる昔話が集まった。

 折しも渡部勉氏のお誘いで米沢の西のはずれ田沢の関場亥之助氏をおたずねする機会があり、木流しの話をきき、その折に昔話も聞くことができた。「藁しべ長者」を私は初めて耳にしたのもこの時である。伝説の多い田沢という印象がある。また、「力三十郎」の話が、田沢にもあることを知って興味をそそられたものである。