東北文教大学 附属図書館

『四百ぶらりん』 解題

『四百ぶらりん』 46・6・20 B6版 90頁

 米沢市大白布の遠藤たけさんを訪れたのは昭和四七年の夏休みである。私の奉職している米沢東高校の社会クラブの面々が米沢市関の公民館に一泊して、昔話をさがすことになった。竜田地区、関地区に分れて話者を探した。私は一人で次の話者を探しに大白布地区の遠藤たけさんを訪ねた。夕飯のことも忘れて聞き、真暗な道を、次の日も予約して帰ったが、嬉しくて、土手の上でホタルを楽しみながら一服した。次の朝そこを通って、昨夜一服の場所が墓地であるのを知った次第であった。満天の星が美しかったのを思い出す。これらの昔話のいくつかは生徒の手によって『ぬかふく・こめふく』というタイプ刷りになって評判だった。遠藤たけさんの昔話は全部で三十二話。しかも少しの清略もない語り口は美しかった。初めて聞く「天狗の生き針」「矢七のはなし」「四百ぶらりん」は見事であった。遠藤さんの家が●女宿であったとき、その様子などを伺ったものである。