48 阿呆陀羅経

 アホダラキョウで申します。
 隣のおさんも年頃で、ビンツケ油をコテシコテシとぬりつけて、お(けつ)をなでたりお(なか)をなでたり、パカポコ、パカポコ。
 親からもらった四両二分、使い過して借りだらけ、隣のおさんが引受けて、とうとう十月で産しました。ああ、パカポコ、パカポコ。
 頭の光ははげ光り、ホタルの光は(けつ)光り、親父の光は七光り、かかの光はくそ にもならぬ。パカポコ、パカポコ。
 権兵衛が種子まき、烏がほじくる。かならずこれを見習って、人のカサなのほじくるな、それさえなければ国家安泰、家内安全。パカポコ、パカポコ。
 会いたい見たい顔みたい、顔見りゃ一度は話してみたい、話すりゃ一度寝てみたい、寝てみりゃ一度はしてみたい。パカポコ、パカポコ。
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