3 お釈迦さまの涅槃

 むかし、とんとんあったずま。
 お釈迦さまも修行したり教えたりなんかしてるうち、年波で、寄る年波ではぁ、いろいろな人がお釈迦さまの枕元に集まってだ。んで、お釈迦さまが臨終の、今はの際に、梵語でこういうこと言うた。
「バヤダンマ、サンカーラ」
 ていうこと言うて、黄泉の旅に立って行った。そのバヤダンマ・サンカーラということは、どういうことだかて言うど、常に移り変りゆく認識判断、日本語に訳すると、いわゆる世の中て言うものは、一瞬としてとどまることを知らない、今はすでにもう今ではないということを、ただ一言いうて他界した。それが仏教では諸行無常とか、いろいろなように解釈され、またその宗派宗派によって、いろいろ解釈さっで行った。ほしてまた印度ではお釈迦さまの教えの中に、魚や獣類の肉には、あまたの魔性がある。んだから食べっど腹痛くしたり、病気したりするんだと教えた。んで今さなって考えてみたれば、魔性があるわけでなくて、印度ていうのは、温かいものだから、腐敗が早かったんで、腐敗したもので中毒しておったわけだ。んだから今でも仏教の仏事のときは、肉・魚を食べない精進料理、あるいは精進・一箸精進なていう行事があるんだけど。どんぴんからりん、 すっからりん。
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