シラバス

日本語学Ⅰ

開講年次：2年次

卒業：選択

開講時期：前期　授業形態：講義　授業回数：15 回　時間数：30 時間　単位：2 単位

佐　藤　亜　実

■ 科目のねらい
専門教育科目の「専門発展科目」として配置されている本科目は、3コースに対応して「グローカルコミュニケーション」「心理総合」「福祉マネジメント」の各領域と実践領域からなる科目群に含まれる。高度な専門知識・知見そしてスキルを本格的かつ実践的に身につけることを目的とする。
（ＤＰに対応する中項目：⑥+③④⑧）

■ 授業の概要
現在使われている日本語はがどのように生じたり変化したりしてきたかを知るため、古典語から現代語までの歴史を概観する。また、これからの文化の変化に伴い、日本語はどのように変化していくのかを見極めるため、日本語を中心とした言語学の知識を修得するとともに、言語の歴史や変化と生活文化が密接に関係し合っていることを学ぶ。

■ 達成目標・到達目標
① 古典語から現代語までの日本語の歴史を知り、各時代の文法や語彙の特徴について記述して説明することができる。

② 言語の変化と生活文化の関係について理解し、取り上げた言語特徴の変化の様子やしくみについて説明することができる。

③ これからの言語変化や、文化が言語変化に与える影響について考え、自分の意見を記述することができる。

■ 単位認定の要件
達成目標・到達目標のすべての項目について60％以上を満たしたものに単位を認定する。

■ 単位の認定方法及び割合
期末試験：50％　授業内提出物：50％

■ 授業計画

第1回ガイダンス

授業で取り上げる日本語史とはどのようなものかを学ぶ。テキストの読み方や講義の進め方などについても理解する。

第2回ことばの歴史はどのように明らかにされるのか

ことばの変化と歴史言語学の考え方について理解する。

第3回ことばはなぜ変化するのか

ことばの変化のしかたやその要因について考える。

第4回信頼できるテキストとはどのようなものか

古い文献によって解明された言語の歴史について学ぶ。

第5回文献にあらわれた言語の性格(1)

文献の表記と言語の関係について考える。

第6回文献にあらわれた言語の性格(2)

文献における言語の位相について考える。

第7回文献による言語の歴史

文献を用いて語の歴史を探る方法について学ぶ。

第8回文献以前の言語の姿

文献にはあらわれない言語の様子を推定する方法である比較言語学について学ぶ。

第9回言語の地域差と言語の歴史(1)

比較方言学の考え方について知る。

第10回言語の地域差と言語の歴史(2)

言語地理学の考え方について知る。

第11回方言による言語史と文献による言語史

言語地理学と文献言語史の比較をする。

第12回言語の体系性と言語の歴史

言語の体系から言語の歴史を探る方法を知る。

第13回社会の中の言語と言語変化(1)

言語の社会的変種について知る。

第14回社会の中の言語と言語変化(2)

現代の言語変化を把握する方法を学ぶ。

第15回言語変化のまとめ

これまで学んできた内容を確認する。

■ 時間外学修
講義に該当するテキストの内容を熟読し、小テストに対応できるように予習をする。（目安時間：1時間）
前の週の講義内容をノートにまとめ、復習する。（目安時間：1時間）。

■ 課題に対するフィードバック
コメントシートの質問は、後の授業回で解説する。小テストは、その授業回で解説する。期末試験の解答についても公開する。

■ 使用テキスト・教材
大木一夫（2013）『ガイドブック日本語史』ひつじ書房

■ 参考文献等

■ 備考
毎回の授業冒頭に実施する小テスト、授業最後に書いてもらうコメントシートを授業内提出物（50点分）とする。

2022年度 シラバス 人間科学部 人間関係学科

2022年度　シラバス　　人間科学部　人間関係学科