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ヨーロッパ事情

開講年次:1・2年次

卒業:選択

開講時期:後期 授業形態:講義 授業回数:15 回 時間数:30 時間 単位:2 単位

阿 部 いそみ


■ 科目のねらい
「基礎教養科目」として配置されている本科目は、地域社会や職場で豊かな人間関係を築くために必要な幅広い教養の修得をめざし、自己を取り巻く世界や環境を知り、多角的視点からものを考える力をつけることを目的とするものである。(DPに対応する中項目:①②+③)

■ 授業の概要
 日本とは異なる文化圏であるヨーロッパを理解することは、自国日本をめぐって、あらためて深く考えることにつながる。この授業では、ヨーロッパの文化や社会に関して、さまざまな面からアプローチし、その特色を学ぶ。具体的なテーマとして、まずヨーロッパにおける民族の多様性や、主な国家観と現代の課題について扱う。EUについては、その拡大の歴史や現況をおさえつつ、EU加盟条件となっている死刑制度廃止について考える。また自然のとらえ方の特徴を、人間観に焦点を当てて捉えるとともに、昔話などの物語世界への影響についてもふれる。そして教育制度と個人主義の関係や、婚姻制度がもたらす家族観への影響についても学ぶ。習俗面では衣文化や食文化の形成の背景を扱う。最後に、ヨーロッパにおける日本の受容史(3つの視点による:第1に印象主義とジャポニスム、第2に日本文学、第3に日本のポップカルチャーである)をとおして、ヨーロッパ的なものの見方を理解する。なお、グループ・ディスカッションによる意見交換をとおし、他者および自己についての理解も深めていく。

■ 達成目標・到達目標
・ヨーロッパの主な国家観を、現代の課題を含めて説明することができる。
・EU加盟条件でもある「死刑制度廃止」に関して、自分の意見を述べることができる。
・ヨーロッパにおける自然のとらえ方を説明することができる。
・ヨーロッパにおける日本の受容史にもとづいて、ヨーロッパ的なものの見方を説明することができる。

■ 単位認定の要件
達成目標・到達目標の項目すべてについて、60%以上理解すること。

■ 単位の認定方法及び割合
期末レポート:50% 授業内提出物:30% 授業内活動:20%

■ 授業計画


















■ 時間外学修
 授業後はプリントやノートを使って理解を十分にし、わからないことをノートにまとめておく (目安時間:各回約4時間)。 レポート作成のための、資料探索やレポート執筆をする(目安時間:各課題について約6時間)。

■ 課題に対するフィードバック
 回収した課題や小レポートについて、後の授業回にて全体に対する講評を行う。

■ 使用テキスト・教材
プリント(等)使用。

■ 参考文献等
・阿部謹也『自分のなかに歴史をよむ』(筑摩書房)

・吉澤五郎『旅の比較文明学―地中海巡礼の風光―』(世界思想社)

■ 備考
 常識であると思われていることも、異なった文化圏では極めて異質になることもある、という発見や再考への契機となることを期待する。

 
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