シラバス

社会学と社会システム

開講年次：1・2年次

卒業：選択

開講時期：前期　授業形態：講義　授業回数：15 回　時間数：30 時間　単位：2 単位

滝　口　克　典

■ 科目のねらい
「基礎教養科目」として配置されている本科目は、地域社会や職場で豊かな人間関係を築くために必要な幅広い教養の修
得をめざし、自己を取り巻く世界や環境を知り、多角的視点からものを考える力をつけることを目的とするものである。
（DPに対応する中項目：①＋③⑧）

■ 授業の概要
基礎教養としての「社会学の考えかた、視点」について学ぶ。現代社会にはさまざまな問題が噴出している。これから
暮らしや地域、コミュニケーションのありようはどうなっていくのか。さまざまな社会問題について、その実相や背景を検討
していきながら、それらが今後どうあるべきか、またそのために何をすべきか、といったことを考えていく。毎回ひとつずつ
具体的な社会問題をとりあげ、それに関連する資料やデータをもとに、参加者どうしで意見交換を行ったり、それをうけ
ての解説を行ったりしながら進めていく。

■ 達成目標・到達目標
① 現代のさまざまな社会問題とその背景について理解し、概要を他者に説明できるようになる。
② 現代社会のさまざまなテーマについて関心をもち、自分で調べることができるようになる。
③ 現代社会のさまざまな問題について、自分なりの意見をもち、他者に表明できるようになる。

■ 単位認定の要件
①～③の合計で60点以上の点数を獲得すること。

■ 単位の認定方法及び割合
期末レポート：30％　授業内活動：70％

■ 授業計画

第1回イントロダクション

授業のガイダンスならびに講師の活動・研究紹介を行います。

第2回社会学の基本概念①　社会学とは？

社会学の基本となる考えかた――社会学的想像力――について解説します。

第3回社会学の基本概念②　社会とは？

社会学が考察の対象とする「社会」について解説します。

第4回社会学の基本概念③　社会問題とは？

社会学が考察の対象とする「社会問題」について解説します。

第5回「災害」を社会学でよむ①　災間の時代

南海トラフ地震（20XX）などをもとに、災害と社会の関係について考えます。

第6回「災害」を社会学でよむ②　震災復興

東日本大震災（2011）などをもとに、震災と復興の問題について考えます。

第7回「災害」を社会学でよむ③　災害ボランティア

阪神淡路大震災（1955）などをもとに、災害ボランティアならびにNPOの問題について考えます。

第8回「地方」を社会学でよむ①　原発避難

福島第一原発事故（2011）などをもとに、原子力災害の問題について考えます。

第9回「地方」を社会学でよむ②　原発依存社会

映画『おだやかな革命』（2018）などをもとに、脱原発とエネルギー自治の問題について考えます。

第10回「地方」を社会学でよむ③　地方消滅

地方消滅論（2014）などをもとに、人口減少社会の問題について考えます。

第11回「メディア」を社会学でよむ①　マスメディア

映画『新聞記者』（2019）などをもとに、メディアコントロールの問題について考えます。

第12回「メディア」を社会学でよむ②　ソーシャルメディア

映画『SNS　少女たちの10日間』（2020）などを事例に、ソーシャルメディアの問題について考えます。

第13回「メディア」を社会学でよむ③　メディアリテラシー

映画『Fukushima50』（2020）などをもとに、メディアリテラシーについて考えます。

第14回ノンフィクションで読む社会問題

ノンフィクションをためしよみするワークショップを行い、文献の読みかたについて学びます。

第15回まとめとふりかえり

現代社会と社会問題を読み解くさまざまな視点について、改めてまとめとふりかえりを行います。

■ 時間外学修
テキストや参考文献を読み、その感想やレビューをレポートにまとめます（各4時間）。

■ 課題に対するフィードバック
毎回授業の終わりにふりかえりを行い、そのシートを回収します。回収したシートについては、次の授業の際に優れた内
容のものをとりあげ講評を行います。

■ 使用テキスト・教材
滝口克典『〈地方〉の思考　多文化ヤマガタ探訪記2018-2020』（よりみち文庫、2021年）

■ 参考文献等
そのつど指示します。

■ 備考
とりあげる事件や題材、内容については、学習状況に応じて一部変更することがあります。

2022年度 シラバス 人間科学部 人間関係学科

2022年度　シラバス　　人間科学部　人間関係学科