2019年度 シラバス
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人間科学部 子ども教育学科
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防災・安全教育
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開講年次:3年次
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卒業:選択
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開講時期:後期集中 授業形態:講義 授業回数:15 回 時間数:30 時間 単位:2 単位
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■ 科目のねらい |
この科目は、専門教育科目で修得した知識・技能を一層高め、教育・保育の現場で実際に応用できる能力の修得を目指し て、専門発展科目の「地域社会の理解」に区分されており、選択科目として配置している。
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■ 授業の概要 |
学校における防災は、教職員が子どものいのちを守るための適切な管理を行う防災管理の側面と、子どもが自ら生涯に 亘って自身のいのちを守るための知識や術を身につけさせる防災教育の側面がある。学校保健安全法においては、生活 安全、交通安全、災害安全の3領域が設定されている。この授業では、東日本大震災での教訓を踏まえて、そのなかでも 災害安全に焦点を当てて、学校や教員が地域と連携して取組む防災に必要な資質・能力を身につける。
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■ 達成目標・到達目標 |
@自然災害発生のメカニズムの基礎を理解し、様々な防災取組について第三者に説明できるようになる。 A学校教員が担い得る防災教育・防災管理のための知識,資質,能力の内容を理解し、論じることができる。 B様々な関係主体と協働した防災実践に自ら主体的に参画するための留意点を説明できる。
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■ 単位認定の要件 |
上記の達成目標・到達目標の3項目を確認するための授業内での試験を通じて、合計60%以上の理解を示すこと。
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■ 単位の認定方法及び割合 |
授業内提出物:30% 授業内試験:60% 授業内活動:10%
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第1回 |
国内外の防災政策と防災教育の系譜
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防災対策がどのように進化し、防災教育が発展した歴史と現在を知る。
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第2回 |
学校安全の3領域と安全管理・安全教育
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学校防災に関する法的位置づけとその内容を学ぶ。
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第3回 |
学校安全・防災に関する政策・制度の変遷
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日本の防災政策、学校安全に関する諸制度・政策の歴史を学ぶ。
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第4回 |
地球規模課題としての災害?仙台防災枠組
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自然災害をグローバルに捉え、行動する防災実践について理解する。
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第5回 |
災害時の避難所運営
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教職員として、学校避難所において運営を支援する際の留意点を理解する。
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第6回 |
安全主任・安全担当主幹教諭制度
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学校において安全を担当する職員の人事・研修制度について理解する。
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第7回 |
災害のメカニズム(地震・津波,火山噴火)
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自然災害の発生メカニズムの基礎を理解する。
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第8回 |
災害のメカニズム(台風,土砂災害,洪水等)
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自然災害の発生メカニズムの基礎を理解する。
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第9回 |
災害対策基本法と地域防災計画
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中央政府・地方自治体における災害対策の基礎を学ぶ。
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第10回 |
地域との協働
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多様な主体が参画しての防災実践の重要性や課題を理解する。
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第11回 |
関係機関との連携(気象台):災害安全(防災)
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災害安全に関係する機関と教育機関の連携事例について学ぶ。
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第12回 |
関係機関との連携(警察・消防):消防・救急,交通安全,生活安全
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学校安全全般に関係する機関と教育機関の連携事例について学ぶ。
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第13回 |
リスクコミュニケーション
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災害時のメディア活用リテラシーの重要性と情報活用について学ぶ。
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第14回 |
インクルーシブ防災?災害に脆弱な人々のケア
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災害弱者や、災害によるストレス、心の影響、心のケアの基礎を学ぶ。
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第15回 |
まとめ
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学習した要点を振り返り、今後の応用学習の方法や見通しについて学ぶ。
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■ 時間外学修 |
講義の前に事前に指示するテキストに必ず目を通してから臨むこと(毎回約3時間)。また、授業の内容の理解度を確認するミニペーパーを課すとともに、授業内試験を行うので、適宜ノートテイクを行い、各自要点を整理・理解し、不明な点は積極的に授業前後で質問に来ること(合計で15時間)。
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■ 課題に対するフィードバック |
授業の中で、口頭でコメントをしてフィードバックを行う。
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■ 参考文献等 |
大川小学校事故検証報告書(平成26年2月26日,大川小学校事故検証委員会) 大規模災害時の学校における避難所運営の協力に関する留意事項について (通知) (平成29年1月20日文部科学省初等中等教育局長発出) 第2次学校安全の推進に関する計画(平成29年3月24日閣議決定)・・・ほか
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