東北文教大学    
   
 2019年度 シラバス 人間科学部 子ども教育学科

家族心理学

開講年次:3・4年次
卒業:選択  認定心理:必修
開講時期:前期 授業形態:講義 授業回数:15 回 時間数:30 時間 単位:2 単位
永 盛 善 博

■ 科目のねらい
この科目は、子どもの育ちの背後にある保護者に対する支援に必要な専門的知識・技術・態度について学修するために設置されており、子どもを取り巻く家庭環境の多様性や今日的課題の理解をねらいとする。
■ 授業の概要
授業各回では、現代の家族の多様な形(少子化、ディンクス、晩婚化、同性カップル、生殖医療、パラサイトなど)があると同時に、人間が誕生し成長する場として家族のような密接な人間関係の場を必要としていることの理解を進める。また、構造理論の視点から、家族の病理の一つの解決の方法を示す。
■ 達成目標・到達目標
家族の定義や機能について、複数の視点から説明できる。
家族にどのような問題が生じやすいかライフサイクルの視点から説明できる。
家族の問題について、構造やシステムの観点から考えを述べることができる。
家族療法と個人療法の考えについて、共通点と差異について説明できる。
■ 単位認定の要件
上記の4項目について、60%以上の理解をあると認められること。
■ 単位の認定方法及び割合
授業内試験:70% 授業内活動:30%
■ 授業計画

第1回  家族とは何か
  家族とは何かについて複眼的に考える。

第2回  恋愛・結婚・夫婦関係@
  家族は結婚により成立するが、恋愛で直面する問題について考える。

第3回  恋愛・結婚・夫婦関係A
  家族は結婚により成立するが、結婚で直面する問題について考える。

第4回  恋愛・結婚・夫婦関係B
  家族は結婚により成立するが、結婚生活の中で直面する問題について考える。

第5回  子育て@
  家族の機能の一つである子育てについて、育児不安の点から考える。

第6回  子育てA
  家族の機能の一つである子育てについて、性別役割分業の点から考える。

第7回  子育てB
  家族の機能の一つである子育てについて、親育ちの点から考える。

第8回  親と子の関係
  パラサイト、親の介護、ディンクス、生殖医療、養子、同性カップルなど、今日的問題を含めて親子関係考える。

第9回  家族の構造理論@
  家族を構造理論から考える。

第10回  家族の構造理論A
  境界の問題について事例から考える。

第11回  家族の構造理論B
  サブシステムの問題について事例から考える。

第12回  家族の構造理論C
  パワーの問題を事例から考える。

第13回  家族の構造理論D
  家族に起こりがちな問題とそのアセスメントや対応について構造理論から整理する。

第14回  家族の歴史
  家族観や形態の変化の歴史を学ぶ。

第15回  まとめ
  講義のポイントについて振り返る。


■ 時間外学修
次回で取り上げる授業内容について、教科書の該当箇所を事前に熟読し、まとめる(目安時間:各回約2時間)。
授業で取り上げた内容について、配布資料を読んでまとめる(目安時間:各回約2時間)。
■ 課題に対するフィードバック
回収したレポートについては、返却時に全体に対する講評を行う予定である。
■ 使用テキスト・教材
「よくわかる家族心理学」柏木恵子編著 ミネルヴァ書房 \2,600
■ 参考文献等
「家族理解入門」団士郎 中央法規 \1,600
■ 備考
■ 連絡先
y_nagamori(at)t-bunkyo.ac.jp