4 田沢の七不思議(伝説)

(一) 弘法大師がそこを通ったとき、川端で里いもを、ばばちゃが洗っていたとこさ来て、「その
   いも、少し分けてもらわんねが」て言うたところぁ、「こいつぁ 石いもで、とっても食 (か)
   んねから駄目だ」て、そう言うたど。それで今でもそこ から、とれるのは石いもで食んねが
   ら、いもは作らね。
(ニ) その弘法さんが、そんどき、「ばばちゃ、サネ見えんぜ」て言うたど。そうすっ ど、「おれ
   など、とっくにサネなど、もげてないはぁ」て言うたど。そんでその 家に身成 (しんしょ) 持
   ちのええのなの引受けて来っど、その人は皆サネがもげるて、そこ をわずらうそうだ。
(三) その家では、また家の戸口の錠前をかけない。錠をかけると、かえって泥棒 に入られるとい
   う。
(四) その家では、雨が降っても、雨だれの音がしない、雨だれが落ちない。
(五) そこの田にいるツブ(タニシ)はみな盲目だそうだ。
(六) そこの田に入っても、ヒルは一匹も足になど吸い付かない。
(七) そこの不動さまは、栗のカラが不動さまになったもので、「栗カラ不動」と言っ ている。
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