3 テデッポッポ

 テデッポッポていうのはな、よっぽど損貧たかりな子どもであったどよ。
 そして、何でも反対なことばっかり語っているので、
「おれ死んだらば、川さ埋めろて言えば、山さ埋めて呉っか」
 ど思って、そしてこんど、
「おれ、死んだらば、川さ埋めてけろ」
 ていうたど。そしたれば本当に川さ埋めたど。そしてこんど大水が出て、流っで、そして、
   テデッポッポ
   かか 流れる
   乳飲まんね
 て、八千八声鳴くど。とーびんと。
井上こま
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