5 口あそびうた

○つぶつぶ
つぶつぶ山さ歩(あ)えべ
おらやんだ おらやんだ
からすという黒鳥に
尻のまんがり目を
ちょくちょくとつつかれて
雨さえ降っじど
じっくじっくと痛みます
村田友子
○静御前の
静御前のおそばには
頭つるつる 武蔵坊
あいつおれより ちと強い
何でも坊主と見たならば
逃げるが勝ちよ がってんだ
かしこまってございます
村田友子
○さよなら三角
さよなら三角 またきて四角
四角は豆腐 豆腐は白い 白いは兎
兎ははねる はねるはノミ ノミは赤い
赤いはほおずき ほおずきはなる
なるは屁 屁はくさい くさいは便所
便所は深い 深いは海 海は青い
青いは空 空は高い 高いは富士山
富士山はすべる すべるはおやじのはげ頭
遠藤豊子、佐藤靖子、村田友子
○おみやげ三つ
おみやげ三つ たこ三つ
あした天気になあれ
おまけ バイバイ
佐藤京子
○数え唄
一にたちばな 二にかきつばたね
三に下りふじ 四にししぼたんね
五ついやまの千本桜
六つ紫いろよく染まるね
七つなよせば 八つ山ぶきはね
九つ小梅はちらちら落ちるね
十と殿さま葵の御紋ね
丸山土手から東を見ればね
門の扉はおとわさがいたのかえ
おとわささしたるべっこうのクシはね
誰にもろうたか源次郎さにもろたのか
もらった男は役者でないかぇなぇ
役者みこんでおとわさは恋れたのかえ
梅津恵美子
○大黒舞唄
一に俵をふんまいて
二ににっこり笑って
三に盃さして
四つに世の中よいように
五つ泉の湧くように
六つ無病息災に
七つ何ごとないように
八つ屋敷を平らげて
九つ小倉をおっ立てて
十でとうとう納まった
近野美智子
○お正月は
お正月はええもんだ
雪のような飯(まま)くって
油のような酒のんで
木(こ)っぱのような魚(とと)くって
お正月はええもんだ
井上礼子、遠藤豊子、田村美代子、近野美智子
○悪口うた
△馬鹿かばまぬけ ひっとこなんきん南瓜 一銭五厘の下駄買って 便所掃除がつらがんべ
佐藤京子
△泣き虫毛虫 はさんですてろ
近野美智子
△馬鹿かばちんどんや ひょっとこ 南京かぼちゃ お前のかあちゃん 出べそ んだからお前もでべそ
△でぶでぶ百貫でぶ 電車にひかれて ぺっちゃんこ
近野美智子
△みちこみんがらがって みたまたみねじ みってみられてみんたま ほいほい
近野美智子
△ひとつふたつはいいけれど
みっつ三日月はげがある
よっつよこちょにはげがある
いつついつ見てもはげがある
むっつむこうにはげがある
ななつななめにはげがある
やっつやっぱりはげがある
ここのつここにもはげがある
とおでとうとうつるっぱげ
山田富士子
○米搗きうた
おく山でひとりで米搗くあの水車
何を待つやら くるくるとこぬか
 こぬか出よ
あら日を送るよ いつかまた
世に出てままとなる
梅津恵美子
○畑(はた)の中の石ころが(仙台)
畑(はた)の中の石ころが一人つぶやく声きけば
われとまめとは大小の
 ひってきならぬ みのそうへ
いかでかまめにまくべきと
 きのうたかぶり いたりけり
しかるにまめは知らぬ間に
 ようようそう立ち 成長し
葉が出る 花咲く実を結び
 さやがはじける 子ができる
思えばきのうに変わりなき
 わが身のかいなき はずかしさ
田村美代子
○さらばよ
  *数人が輪になって手のひらにかくれるようなおはじきなどを一つ、うたいながら廻す。
さらばよ さらばよし
静かにわたす
こがねのゆびわ
鬼の来ないまに
ちょいとかくす よいよい
田代美代子
○絵描きうた
△つるにはののむし
佐藤京子
△兄(にい)ちゃんが三円払って豆買って、くちばしとんがらして、あひるの子
佐藤京子
△棒が一本あったとさ、はっぱかな。はっぱじゃないよ、かえるだよ。かえるじゃないよ、あひるだよ。六月六日に雨ざぁざぁ降ってきて、三角定規にひびいって、コッペパン二つ、まめ三つ。あんぱん二つ下さいな。あっというまに、かわいいコックさん。
佐藤京子
△まるまる、まるまる、丸木ぶね土人の顔に耳かざり耳かざり。父さん母さんさようなら、涙流してあら、えっさっさ、ろくろく、ろくろくさんじゅうろく、またもやろくでろくでなし。
佐藤京子
△なずなをゆでて タマリをかけて
たけのこ皮むいて あんかけて
戸棚のお砂糖ぺろっとなめた
三角めだまで にらまれた
それよりいっそう 死んだほうがいい
早く棺に入れられて
あたごの山にうずめられ
闇夜の晩に化けてくる
山田富士子
○ひ、ふんだか
ひ、ふんだか、みやさか、ずきんこかぶって、とっとと歩けば、じいさんばあさん、みっけのけ
渡部美喜子
○かぼちゃ芽出して
かぼちゃ芽出して つぼみがふくらんで
花が咲いて開いた おっちょこちょいの ちょい
佐藤京子
○赤いネクタイ
赤いネクタイ 長ズボン
山高帽子に 金時計
どうせおいらはなまけもの
うしろ向いて 前向いて
パイのパイのパイ
増川百合子
○われら仏の子どもなり
われら仏の子どもなり
うれしい時も 悲しいときも
みよやの袖にすがりなん
梅津紀子
○チナンポ
チ、チ、チナンポ
ナンチクリンのプライトパイポ
イマジャ ニッチャパイポ シナポッポ
佐藤靖子
○子守うた
こんなおじょめこ
きっくりやのふっくりこ
としもいがのに
さきだちなどつれて
江戸で一番 新湯で二番
酒田で三番
よしのやで四番子
だて男 だて男
おじゃのみ かやのみ
らっちょんちょん
梅津恵美子
○まじない
△雷「まんざいらく、まんざいらく」
△針をさがす「なかぬくも、なかぬくも、何がないとて、おいしかるらん」
山田富士子
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