1 手まりうた

○いちかけにかけ
いちかけ にかけ さんかけて
しかけて ごかけて 橋をかけ
橋の欄干に腰をかけ はるか向うを眺むれば
十六、七のねえさんが 花と線香を手にもって
ねえさん ねえさん どこ行くの
私は九州熊本の西郷隆盛むすめです
明治九年のたたかいに 切腹された父親の
お墓まいりにまいります
お墓の前に手をあわせ
なみあむだぶつを拝もうせば
お墓の中からゆうれいが
フウーワリ フウーワリ ジャンケンポン
 二本橋 コチョコチョ
 たたいて つねって
 階段のぼつて コチョコチョ
 お寺の鐘が ゴンゴン
斎藤恵子、高橋礼子、増川百合子、枝松美和子
*手あそび、ジャンケン遊びにも唄われるもので全域にひろがっている。
○あんたがたどこさ
あんたがたどこさ 肥後さ
肥後どこさ 熊本さ
熊本どこさ 船場さ
船場山にはたぬきがおってさ
それを猟師が鉄砲で打ってさ
煮てさ焼いてさ食ってさ
それを木の葉でちょっとかぶせ
佐藤靖子、安部富美子、斎藤恵子
○だいすけ
だいすけ だいすけ
お手まる つくかつかぬか
おしめしめなわ
糸ごんごじゅうめ 糸ろくろくじゅめ
糸しちしちじゅめ 糸はちはちじゅめ
糸九十九まで とと百ついた
梅津恵美子
○いちもんめの
いちもんめのいすけさん
 いもやのおばさん いもちょうだい
にいもんめのにいすけさん
 にんじんやのおばさん にんじんちょうだい
さんもんめのさんすけさん
 さかずきやのおばさん さかずきちょうだい
よんもんめのようすけさん
 ようかんやのおばさん ようかんちょうだい
ごもんめのごんすけさん
 ごぼうやのおばさん ごぼうちょうだい
ろくもんめのろくすけさん
 ろうそくやのおばさん ろうそくちょうだい
ななもんめのななすけさん
 なっぱやのおばさん なっぱちょうだい
はちもんめのはちすけさん
 はちみつやのおばさん はちみつちょうだい
きゅうもんめのきゅうすけさん
 きゅうりやのおばさん きゅうりちょうだい
じゅうもんめのじゅうすけさん
 じゅうばこやのおばさん じゅうばこちょうだい
佐藤京子、近野美智子
○いちもんめの
いちもんめのいすけさん
いもやのおばさん
 一万一千一百億 いといといとまの
 おうらいさだめて がってんとん
 がってんとん、がってんとん
〔以下、二万、三万…十万と続く〕
近野美智子
○てんてんてまり
てんてんてまり てんてまり
てんてん てまりのてがそれて
あの山越えて 谷越えて
表の通りに 飛んで行った
 飛んで行った
佐藤靖子
○てんてんてまり
てんてんてんまり てんてまり
てんてんてまりの 手がそれて
どこからどこまで とんでった
垣根をこえて 山こえて
 とんでいった とんでった
増川百合子
○一のまの千石
一のまの千石
二のまの千石
三のまの三平が
四つ横浜 えっさっさ
五ついつもの学校へ
六つ村祭り
七つ南天 何曜日
八つ八重桜
九つ金ぴら ぴらぴら
十でおわった
二瓶久美子
○いちだんいちだん
いちだん いちだん
赤いネクタイ 長ズボン
山高帽子に銀のつえ
どうせおいらは なまけもの
後向いて前向いて バイバイ
〔以下、にだんだん…さんだんだん〕
枝松美知子
○てんてんてまり
てんてんてまりの昔の数
ひい ふう みい よう いつ むうっ ななっとかぞえて やつになれば
わたしは尋常一年生
ああうれしいな うれしいな
鈴木博子
○一番はじめは
一番はじめは 宇都宮
二また 日光東照宮
三また 佐倉の宗吾郎
四はまた 信濃の善光寺
五つ 出雲の大社(やしろ)
六つ 村々鎮守さま
七つ 成田の不動さま
八つ 八幡の八幡宮
九つ 高野の弘法寺
十で 東京泉岳寺
山田富士子
○だんごがおよめに
だんごがおよめに行く時は
あんこときなこで化粧して
赤いお椀に入れられて
ゆらゆら ゆらゆら
枝松美知子
○あのねそのね
あのね そのね よっちゃんが
電車にね ひかれてぺっちゃん
枝松美知子
○とんとんとなりの
とんとんとなりのきちばさま
あんまり 欲ばり 腹だして
あんもち焼くとて へそやいた
今井加代子
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