5 大阪の蛙と京都の蛙

 むかしむかし、大阪に住んでた蛙(びっき)と京都に住んでた蛙いだったど。
 大阪に住んでいる蛙は京都に行ってみたいと思い、京都の蛙は大阪を一ぺん行って見てえもんだと思っていた。それで大阪の蛙も京都の蛙も、それじゃひとつ行って見っかと、山へ登ったところ、自分の目玉、うしろさあんな忘れて、上の方見てみたど。京都の蛙は大阪見るつもりが京都見て、大阪の蛙は京都見るつもりが大阪見てしまった。どっちの蛙も何ぁんだ、大阪も京都も大した変(かわ)んねなぁと思って、京都と大阪さ帰ったど。
話者 竹田憲士(川西町大舟)
採集 高橋礼子
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