10 動物説話

(3)ミンミン
 農仕事は自然の制約をうけるものであった。だから「今年はコブシの花が上向いて咲いたから、日でりだ」とか、「種蒔桜が咲いたから、苗代の種子を蒔こう」とか、「いつかの日に燕がとんで来たから、作がよい」と喜んだものである。
 あの夏の盛りにジィジィなく蝉もたくさん啼くと上作だといっていた。ミンミン蝉もそうである。
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