46 酒呑童子

 人をだまして殺したり食ったりする鬼が大江山さいたもんだから、一に頼光、
二に季武…て、六人で笈を背負って、六部のふりして大江山さ登って行って、ほ
んどきに酒を二通りもって行って、自分たちの方は弱い酒、いくら飲んでも酔わ
ね奴、一方は非常に度の強い奴で、寝り討ちをするという目的で、鬼を酔わせた。
ほして殺してしまうのだど。
 その鬼の頭をやいた灰が、みなノミになったり、シラミになったり虻、蜂になっ
たり、悪いものになった。人間の血を吸う悪いものになったんだど。
(砂子関・工藤盛雄)
>>西川町の昔話 目次へ