14 からす

からすからす どっちゃ行った
糀とりに まかった
うんだらその糀は酒に造り申した
うんだらその酒は犬がなめ申した
うんだらその犬は皮にはぎ申した
うんだらその皮は太鼓にはり申した
うんだらその太鼓は打って破き申した
うんだらそのかけは灰に焚き申した
うんだらその灰は胡瓜畑にまき申した
うんだらその胡瓜は烏ちぎり申した
うんだらその烏は矢にはぎ申した
うんだらその矢は向いの笹やらに
打って止め申した
(鈴木千歳)
>>中津川昔話集(下) 目次へ