沼の平

 杢(もく)の沢に「沼の平」というところある。今は田んぼになっていっけんども、昔
は沼だったど。そしてそこの沼さ毎日々々雨降って、何十日とかの雨降りだった
そうだ。そして困って困って、石なのゴロンゴロンと流っで来る。その沼には蛇
がいて、三日三晩の水増し上がって、そして蛇を退治する勘定で、金棒といで、
そこさ投げこんだら、蛇がいなくなって雨も止まったという話がある。
(後藤)
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