22 団子聟

 馬鹿聟が、嫁の里さ行って、団子ごちそうになって、よっぽどうまいと思った べちゃ。
「これは何ていうもんだ」
 て聞いた。そしたば、「団子だ。団子というもんだ」て教えらっで、ダンゴ、ダ ンゴ、ダンゴて来たったど。
 そしてるうちに、川をうっとはねで、「どっこいしょ」て言うたば、どっこいしょ、 どっこいしょ、どっこいしょて来たわけだ。
「何だまず、何ごちそうになってきた」
 て始まったら、
「いや、うまいがった、うまいがった。どっこいしょ御馳走になってきた。どっ こいしょ、家でもこしゃってけろ」
 て言うたら、
「なじょなもんだ。どっこいしょなて言うもの」
「ほだて、どっこいしょだもの」
 て言うたど。
(小関清輝)
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