142 乞食(ほいと)

 むかしむかしあるところに、学校あって、ほこさ女の先生が袴はいて、しゃなりしゃなりて通りかかった。はいつ、しげしげ見っだ乞食いだった。
 秋晴れの日に先生が帰って来たところを萱株のかげから、いきなり襲った。して股間の茂みさあれした。先生は「ホイト、ホイト」てなんぼ叫んでも、農繁期なもんだから、田さ行ってで、誰一人通る人どていない。そのうち、最初「ホイトホイト」ていたの、だんだん「ホイット、ホイット」になったけど。
 どんぴんからりん、すっからりん。
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