東北文教大学    
   
 2020年度 シラバス 短期大学部 総合文化学科

情報サービス演習A

開講年次:2年次
卒業:選択  司 書:必修
開講時期:後期 授業形態:演習 授業回数:15 回 時間数:30 時間 単位:1 単位
伊 藤 弘 昭

■ 科目のねらい
共通科目領域におけるこの科目は、実務遂行能力を身につけ、知識や技術をもとにコミュニケーション能力を高め、資格取得にかかわる知識・技術習得のため「図書館司書」群に設置されている。図書館司書資格取得のための必修科目。
■ 授業の概要
情報サービスの実施に関わる全プロセスを対象とし、各業務に必要な知識・技術の基本について具体的に学ぶ。
レファレンスサービスに必要な専門的技能のうち、参考図書の理解と利用法を中心とするマニュアル検索の基礎能力を
培う。
特にレファレンス業務におけるレファレンスインタビューと回答業務、参考図書を利用した調査活動を中心に演習を通し
て実践的能力を養成する。
情報サービスに活用するレファレンスツールの作成技術の基本を習得する.また、発信型情報サービスに用いられる各資
料(パスファインダー、文献リスト等)の作成演習も実施する。
■ 達成目標・到達目標
@各種の質問に対してその探索主題を明確にすることができる。
A探索主題にたいして適切な情報資源と検索語を選択できる。
B基本的な参考図書の種類を知り、目的に応じて必要な情報を獲得できる。
C基本的なレファレンスツールを自分で作成することができる。
■ 単位認定の要件
達成目標の@からCまでのことが60%できていること。
■ 単位の認定方法及び割合
期末試験:40% 授業内提出物:30% 授業内試験:20% 授業内活動:10%
■ 授業計画

第1回  情報サービスの設計・運用
  情報サービスの設計に関わる基本項目(運営方針、サービスの内容・範囲、組織、担当職員、研修制度、
スタッフ・マニュアル、広報等)について概説する。

第2回  レファレンスコレクション
  レファレンスコレクションの意義・構成について解説する.その構築や整備における留意点についての説明もおこなう。

第3回  参考図書の評価・選択 @
  参考図書の解題書誌の作成に関する作業手順や留意点を概説する。そのうえでグループ単位で対象とする
分野を決定し、実際に簡単な解題書誌の作成を行う。

第4回  参考図書の評価・選択 A
  参考図書解題書誌の作成(グループ単位)を行う。

第5回  パスファインダーの作成演習 @
  パスファインダーの概要と作成法の基礎解説を行う。
前の授業で作成した自作解題書誌を活用して個人単位でパスファインダー作成作業を行う。

第6回  パスファインダーの作成演習 A
  (自作解題書誌を活用して)パスファインダーの作成作業(個人単位)を行う。

第7回  レファレンスインタビューの技法と実際 @
  インタビュー技法の基本について解説する。
次回に活用する演習用質問を各自で作成する。

第8回  レファレンスインタビューの技法と実際 A
  自作質問による学生相互のインタビュー・シュミレーションを行う。

第9回  質問の分析と探索戦略に関する基本解説
  レファレンス質問の分析の観点と基本的手法について解説する。
質問に対する適切な情報源・検索語の選択に必要な要件について概説する。

第10回  分野別質問回答演習 @
  「文字・言語」「事物・時事」に関する質問の種類・特徴と主要参考図書を解説する。
その後、配付した演習問題の調査・解答作業を実施する。

第11回  分野別質問回答演習 A
  「地理・地名」「歴史・日時」に関する質問の種類・特徴と主要参考図書を解説する。
その後、配付した演習問題の調査・解答作業を実施する。

第12回  分野別質問回答演習 B
  「人物・団体」「図書・逐次刊行物」に関する質問の種類・特徴と主要参考図書を解説する。
その後、配付した演習問題の調査・解答作業を実施する。

第13回  情報サービスの評価 @
  質問回答演習のレファレンス記録資料の作成・まとめを行う。

第14回  情報サービスの評価 A
  記録資料による学生間の相互評価とレファレンスツールのチェックポイントについて解説する。

第15回  ふりかえり
  演習問題についての総合解説とふりかえりを行う。

第16回  期末試験
 


■ 時間外学修
授業内で配付する「演習問題シート」の解答を指定期日まで作成しておくこと。(目安時間:各分野<6>について約2時間)
「演習問題」に関するレファレンス記録資料を作成する。(目安時間:約3時間)
■ 課題に対するフィードバック
「演習問題シート」「レファレンス記録資料」についての解説と評価は、提出後の授業回と15回目のふりかえりにて行う。
■ 使用テキスト・教材
長澤雅男著『問題解決のためのレファレンス・サービス』(日本図書館協会)(「情報サービス論」と同じ:既に入手済
の場合、購入不要)
■ 参考文献等
授業内で適宜紹介する。
■ 備考
■ 連絡先
h_itoh[at]g-tbunkyo.jp