開講年次:1・2年次
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卒業:選必 上級ビジ:選択
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開講時期:前期 授業形態:講義・演習 授業回数:15 回 時間数:30 時間 単位:2 単位
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■ 科目のねらい |
コア科目の領域におけるこの科目は、特に異文化・比較文化や社会文化の分野において、学生が学問の方法を身につけ歴史と文化を踏まえて人間や社会の出来事を総合的に理解し説明できるようになることをねらいとし、また、卒業研究のゼミに関連するものとして「文化の多様性」系統の科目群に配置している。
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■ 授業の概要 |
日本とヨーロッパはいずれも近代化を経験している。この授業では、共通点をもつこれら二つの文化圏において、それぞれどのような個性的な特徴が現れてくるのかを比較することをとおして、異なる文化や社会を総合的に理解するための思考力を培うことを目的とする。具体的には、まず文化を比較するうえでの基本をおさえることからはじめ(近代化の意味、民族の多様性、国家観や思想の違い、文化とはどのようにつくられるか)、今年度はフランスに焦点を当て、「フランスを知る」、「日仏文化交流」というテーマについても学ぶ。異なる文化圏との比較という視点から自国の特徴を考えることによって、また、受講生の間で意見交換を行うことにより自己理解を深めることもめざしている。
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■ 達成目標・到達目標 |
・日本とヨーロッパの国家観の違いを述べることができる。 ・ジャポニスムについて具体例をあげて説明することができる。 ・日本文学のフランスにおける受容について、時代別に説明することができる。 ・日本とヨーロッパの思想上の違いを述べることができる。
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■ 単位認定の要件 |
達成目標・到達目標の項目すべてについて、60%以上理解すること。
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■ 単位の認定方法及び割合 |
期末レポート:50% 授業内提出物:30% 授業内活動:20%
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第1回 |
<遠隔授業>ガイダンス
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授業の概要を学ぶ。
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第2回 |
<遠隔授業>異なる文化を学ぶとは
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近代化という言葉の意味を学ぶ。
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第3回 |
<遠隔授業>文化の形成とは
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文化形成の背景を、食文化をもとに理解する。
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第4回 |
<遠隔授業>自然のとらえ方(1)
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自然のとらえ方や思想上での明確な違いを学ぶ。
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第5回 |
<遠隔授業>自然のとらえ方(2)
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アニミズムについて学ぶ。
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第6回 |
フランスを知る(1)
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衛生という語についての歴史的推移を学ぶ。
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第7回 |
フランスを知る(2)
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フランスにおける教育制度の特徴を学ぶ。
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第8回 |
日仏文化交流(1)
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ジャポニズムとは何かについて理解する。
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第9回 |
日仏文化交流(2)
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キモノがフランスに与えた影響について学ぶ。
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第10回 |
<遠隔授業>日仏文化交流(3)
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日本文学のフランスにおける受容について学ぶ。
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第11回 |
日仏文化交流(4)
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印象主義と日本の関連について学ぶ。
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第12回 |
日仏文化交流(5)
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日本のポップカルチャーの、フランスにおける受容について理解する。
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第13回 |
<遠隔授業>ヨーロッパと日本(1)
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ヨーロッパの基本特性とさまざまな国家観を学ぶ。
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第14回 |
ヨーロッパと日本(2)
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EU拡大とその影響について学ぶ。
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■ 時間外学修 |
授業後はプリントやノートを使って理解を十分にし、わからないことをノートにまとめておく (目安時間:各回約4時間)。 レポート作成のための、資料探索やレポート執筆をする(目安時間:各課題について約6時間)。
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■ 課題に対するフィードバック |
回収した課題や小レポートについて、後の授業回にて全体に対する講評を行う。
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■ 参考文献等 |
阿部謹也『自分のなかに歴史をよむ』(筑摩書房)
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■ 備考 |
常識であると思われていることも、異なった文化圏では極めて異質になることもある、という発見や再考への契機となる ことを期待します。
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■ 連絡先 |
阿部いそみ(i_abe[at]g-tbunkyo.jp)
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