開講年次:1・2年次
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卒業:選択
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開講時期:前期 授業形態:講義 授業回数:15 回 時間数:30 時間 単位:2 単位
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■ 科目のねらい |
本科目は、総合文化学科のディプロマポリシーを実現することを目標として設置されたカリキュラムポリシー「汎用的能 力・社会人としての基礎的能力、学問の方法、実務遂行能力・コミュニケーション能力をさらに高めること」の達成のた めに設けられた「ハイレベル」科目として配置されている。
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■ 授業の概要 |
イギリス・アメリカそれぞれの文学の傾向を概観することが目的である。扱う範囲には限りがあるが、それぞれの文学史のなかで最も華やかなる時代に注目しながら、歴史的・文化的背景を理解する。また、部分的に作品の原文や翻訳作品に触れながら、英米の文学を楽しむ。 授業では、イギリス・アメリカの歴史の要点を押さえ、各時代と文学の相関関係を把握しつつ、20世紀から時代を遡りながら代表的な作品の概要を理解する。また、映像資料等を用い、受講生間でのディスカッションなども取り入れ、具体的イメージをつかみながら文学の世界を探る。
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■ 達成目標・到達目標 |
@英米の文学史および歴史に関する基本的な情報を学びとり、自分なりに説明することができる。 A各時代の代表的作品について、鑑賞の要所を把握し説明することができる。 B17・18・19・20世紀の作品やその時代に対して、自分なりの解釈を説明することができる。
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■ 単位認定の要件 |
@ABを問うレポートの課題の内容が全体として60%を超えるレベルであることが単位取得の要件となる。
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■ 単位の認定方法及び割合 |
期末レポート:60% 授業内提出物:20% 授業内活動:20%
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第1回 |
授業概要の説明および予備知識の紹介個人的学習方針の確認 <遠隔授業>
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授業の概要および進め方を把握する。また、確認クイズにより知識量や理解度を認識し、各自で学習目標を設定する。
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第2回 |
英国の地理・歴史について <遠隔授業>
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イギリスの地理・歴史について基礎的知識を学び、重要事項の説明ができるようにする。
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第3回 |
英国&米国の文学について <遠隔授業>
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イギリスおよびアメリカの文学について基礎的知識を学び、全体的な重要事項の説明ができるようにする。
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第4回 |
20世紀の英文学:ジョイスの場合20世紀の二つの大戦 <遠隔授業>
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ジョイスの『ダブリン市民』などを例にとり、20世紀の英文学の特色を探る。
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第5回 |
20世紀の英文学:ウルフの場合 <遠隔授業>
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ウルフの『ダロウェイ夫人』を取り上げ、20世紀初頭の小説の特徴をつかむ。
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第6回 |
19世紀の英文学:ディケンズの小説の場合
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ディケンズらの19世紀ヴィクトリア朝時代のイギリス小説を取り上げ、その特色を理解する。 映像資料を鑑賞し、文学史的視点から学生間でディスカッションを行う。
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第7回 |
19世紀の英米文学:ブロンテ姉妹とアメリカの文学
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ヴィクトリア朝の社会および文化を概観し、当時のイギリス・アメリカの様子を歴史的観点から考察する。 映像資料を鑑賞し、文学史的視点から学生間でディスカッションを行う。
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第8回 |
19世紀の英文学:ロマン派詩人ブレイク、ワーズワス(1)
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繁栄の時代を迎えたイギリスに現れた前期ロマン派詩人の作品を読み、彼らの見識を探る。
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第9回 |
19世紀の英文学:ロマン派詩人シェリー、キーツ(2)
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成熟の時代に現れた後期ロマン派詩人たちの作品を読み、先代とは異なる彼らの見識を探る。
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第10回 |
19世紀の米文学:ポー、ソロー、トウェイン
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アメリカ文学におけるロマンティシズムとリアリズムの特色を理解する。また、イギリス文学との相違を確認する。
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第11回 |
中間まとめ:20〜19世紀までの英米文学概観
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アメリカ・イギリス19〜20世紀にかけての重要事項を再確認し、受講生が自らの言葉で説明を行う。
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第12回 |
18世紀の英文学:小説の夜明け―フィールディングほか
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小説のジャンルが登場した背景を考察し、18世紀小説の傾向を理解する。また、女子教育とジャーナーリズムの関係を説明可能にする。
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第13回 |
18世紀以前の英文学:王政復古演劇とミルトン
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18世紀以前のイギリスにおける文学の特色を、人間観に注目しながら説明可能にする。
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第14回 |
エリザベスT世時代の栄光:シェイクスピアと同胞たち
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イギリス文学の最盛期を、エリザベス女王時代の歴史理解とともに総括する。 映像資料を鑑賞し、文学史的視点から学生間でディスカッションを行う。
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第15回 |
まとめ
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全授業の総括および期末レポート作成のためのガイダンスを行う。
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■ 時間外学修 |
・毎回の予習として教科書の該当箇所を読み、簡単なまとめ・チェックシートを完成させる。(毎回1時間) ・時代ごとに課されるタスクのため、図書館等を利用して情報収集し自分の言葉でまとめる。(毎回2時間) ・調査及び考察をふくめて学期末のレポート作成に15時間を費やす。 以上の事項について、合計60時間相当の学習活動を要する。
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■ 課題に対するフィードバック |
・学習内容に関する授業内での確認作業の場合は、教室にでコメント・アドバイスを行う。 ・提出課題については、添削・コメント追加を行い返却する。
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■ 使用テキスト・教材 |
・福田昇八著『イギリス・アメリカ文学史―作家の心』(南雲堂)2,808円
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■ 参考文献等 |
指昭博著『図説イギリスの歴史』(河出書房新社) 近藤久雄・細川裕子著『イギリスを知るための65章 エリア・スタディーズ』(明石書店) 森岡裕一・片淵悦久著『新世紀アメリカ文学史』(英宝社)
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■ 備考 |
・個々の作品内容理解のため、翻訳でもかまわないので各自で多く作品を読むように心がけること。 ・附属図書館2Fの英米文学のコーナーでできるだけ多くの書籍に目を通し、知り得た情報を記録するよう にすること。
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■ 連絡先 |
h_abe[at]g-tbunkyo.jp
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