開講年次:1・2年次
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卒業:選択 情報処理:選択 ピアヘル:選択
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開講時期:前期 授業形態:講義 授業回数:15 回 時間数:30 時間 単位:2 単位
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■ 科目のねらい |
共通科目領域におけるこの科目は、実務遂行能力を身につけ、知識や技術をもとにコミュニケーション能力とともに教養を深めるため、「教養」群に設置されている。
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■ 授業の概要 |
心理学を通じて、実社会に役立つ力として、実務遂行能力を身につけます。また、修得した知識やスキルを基盤として、コミュニケーション能力も高める。物理的刺激と心理的反応の関係からはじまり、人の行動や個性や個人差を理解する方法、また対人関係や人と社会との関わりについて心理学の立場から理解を深める。人間の精神現象について、科学的な手続きを通した見地からの理解を目的とする。私たちの日常的な人間行動について、考えられる科学的な探求方法と結果の解釈を通じて人間を理解することを目標とする。 基本的で身近なテーマを題材として,環境の中で生きていく人間を心理学的視点から概観する。基礎心理学を中心に授業を進め,人間の総合的な理解を目指す。最初に,人間の基本的な感覚特性は物理的環境を単に反映したものではなく,個人の認知的空間が形成されることを学習する。人間の心の発達が遺伝的・生理的・社会的な各要因との関わりから形成されることが理解できるよう講義する。さらに、人格心理学について心理検査の結果を引用して解説する。 これらの学習を通じて人間の基本的行動特性,個としての人間,社会的存在としての人間のそれぞれについて考察する能力を養う。
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■ 達成目標・到達目標 |
@心理学という立場からの人間理解について述べることができる A将来必要とされる心理領域について文献や資料を読むことができる B個人の行動特徴を客観的に分析し論理的に考察し議論できる C人間の日常的行動について心理学の立場から説明ができる
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■ 単位認定の要件 |
少なくとも、心理学という立場からの人間理解について述べることができ、将来必要とされる心理領域について授業内で指示された文献や資料を読むことができるようになること。このうち@については必須であるが,ABCのうち2項目以上で少なくとも70%以上の理解と科学的立場からの人間性に対する調査・探求力を得ていること。
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■ 単位の認定方法及び割合 |
授業内提出物:10% 授業内試験:80% 授業内活動:10%
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第1回 |
現代社会と心理学
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履修方法の解説。心理学の広がりと役割,生活技術への心理学の寄与、及びQuiz On Demand
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第2回 |
歴史と動向
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精神現象への興味,経験哲学・精神物理学を基盤として現代心理学の誕生、及びQuiz On Demand
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第3回 |
感覚と知覚
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感覚器官,刺激と感覚,物理的刺激と人間の主観である感覚との関係、及びQuiz On Demand
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第4回 |
外界の認知
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視覚,聴覚,触覚,運動知覚,奥行き知覚、及びQuiz On Demand
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第5回 |
欲求と行動
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情緒と生理的変化,欲求と動機づけ,一次的欲求と二次的欲求,適応機制,防衛機制、及びQuiz On Demand
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第6回 |
経験と学修
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環境と行動,古典的条件づけ,オペラント条件づけ,自己認知
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第7回 |
記憶と思考
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思考と言語(内語と外言語,推論と言語),認識の科学,理解と行動,記憶の段階説
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第8回 |
人間と社会
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社会的行動の背景と社会的相互作用,対人認知,人と組織,集団と個人
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第9回 |
個性と性格
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個人間差と個人内差,気質,性格,パーソナリティ,自己概念と自我同一性
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第10回 |
パーソナリティと適応
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環境への適応行動と性格特性,パーソナリティアセスメントの実例
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第11回 |
発達の科学
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発達と成熟,発達の規定要因,発達段階とその発達課題
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第12回 |
知能と情緒
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遺伝と環境,能力と知能,知能の構造,情緒の発達と育成,IQとEQ
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第13回 |
心理的援助
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心理療法,カウンセリング,社会的コーピング,心理療法と医療
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第14回 |
個人と組織
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組織の種類と特徴,個人特性と組織行動,組織風土と組織特性,職場ストレス 組織行動とリーダーシップ,職務ストレス,職務ストレスのコーピング
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第15回 |
まとめと学修効果の測定
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心理学に関する生涯学習への総説、筆記試験(多肢選択式及び完成法による客観テスト)
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■ 時間外学修 |
授業計画と教科書の内容を照合して、各回の授業内容について予習をしておくこと。また授業後には授業内容を整理する こと。(毎回平均4時間)
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■ 課題に対するフィードバック |
提出された課題等については、授業内で講評を行なう。なお第1〜5回は、On DemandでQuizを実施します。結果は即時フィードバックされますので、全問正解を目指して繰り返し学修を進めてください。
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■ 使用テキスト・教材 |
「心理学のエッセンス」, 今泉岳雄・松田浩平・ほか, 2016, 日本評論社, ISBN: 978-4-535-56348-3
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■ 参考文献等 |
1) 「こころの科学」, 西野泰広(編著), 東洋経済新報社, 2003年 ISBN: 978-4492041901 2) 「シャイな自分に悩んだら 30日で身につく シャイネス・ワークブック 自分の個性を理解して、シャイと上手につきあえる人になろう (日本語)」 ,ベルナルド・J・カルドゥッチ (著), 佐藤 惠美 (翻訳), 松田 浩平 (翻訳),2020年,福村出版,ISBN: 978-4571240812 3) 「ヒルガードの心理学 第16版(日本語版)」,スーザン・ノーレン・ホークセマ (著), バーバラ・フレデリックソン (著), ジェフ・ロフタス (著), クリステル・ルッツ (著), 内田 一成 (翻訳),金剛出版,2015年,ISBN: 978-4772414388
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■ 備考 |
なお第1回〜第5回はOn Demand授業です。出席認定は各回のQuizに60%以上の正解率とします。授業は「積み上げ方式」で展開する。毎回の授業内容が相互に関連しているので,欠席すると授業が理解できなくなるこ とがあります。また、大学の講義における教科書は、単に学修するべきキーワードや項目を羅列した物ではありません。専門的な出版物であり、この授業を受講する学生は、予め読んでおくべき文献として指定しています。そこで、教科書を読むだけでわかることまでは授業内で取り上げないこともあります。
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■ 連絡先 |
東北文教大学短期大学部 3号館 33研究室 jetta[at]g-tbunkyo.jp [at]を@に変更してください。
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