東北文教大学    
   
 2020年度 シラバス 短期大学部 総合文化学科

日本文化史

開講年次:1・2年次
卒業:選択
開講時期:後期 授業形態:講義 授業回数:15 回 時間数:30 時間 単位:2 単位
熊 谷 義 隆

■ 科目のねらい
共通科目領域におけるこの科目は、学生が学問の方法を身につけ歴史と文化を踏まえて人間や社会の出来事を総合的に
理解し説明できるようになるため、「教養」の群に設置されている。
■ 授業の概要
 授業のねらいは、外国文化を受容しながら独自の文化・社会を作ってきた日本の歴史を学ぶこと、そして身近な言葉を
テーマとして取り上げ、現代を理解するとともに現代にいたる歴史をさかのぼること。両者を通して、歴外文化を踏まえ
て現代の文化と社会を理解し説明できるようになることがねらいです。また、学習事項に関する調査を行い、報告をする機会もあります。
 概要は、次の3つを柱にします。
 @外国文化の受容とその日本化。
 Aキーワードでたどるさかのぼり社会文化。
 Bキーワードでたどるさかのぼり生活文化。
■ 達成目標・到達目標
@外国の文化や社会制度を採り入れ、日本の文化や社会が形成されていることを理解し、説明することができる。
A現代の社会文化について理解し、その歴史的な変化をたどり説明することができる。
B現代の生活文化について理解し、その歴史的な変化をたどり説明することができる。
■ 単位認定の要件
@〜Bの合計で、60点以上の点数を獲得すること。
■ 単位の認定方法及び割合
期末レポート:70% 授業内活動:30%
■ 授業計画

第1回  ガイダンス
   授業のねらいと概要をわかりやすく説明します。

第2回  「日本」という言葉から見えてくるもの
   国号「日本」という言葉を手がかりに、外国文化を意識しながら日本が形成されたこと、その後の日本の通史を学びます。「日本」のイメージを踏まえたディスカッションを行います。

第3回  外国文化の受容1
   日本という統一国家の形成とその後の歴史は、長く中国文化を受容し、それを日本化してきました。その歴史をたどります。

第4回  外国文化の受容2
   日本の近代は、西洋文化に目を転じ、従来の日本文化を否定し西洋文化を取り入れ、一方で日本化が行われます。その歴史を学びます。

第5回  外国文化の受容3
   戦後日本の文化は、アメリカを中心に外国文化を取り入れ、科学技術の進歩とともに大きく変わります。その諸相を学びます。

第6回  さかのぼり社会文化1 法律
   法律をキーワードに現代から歴史をさかのぼります。日本国憲法を確認し、大日本帝国憲法そして法度から律令と概観します。「憲法」や「法律」についてこれまでの認識と新しい発見についてディスカッションを行います。

第7回  さかのぼり社会文化2 宗教
   現代の宗教の自由と無宗教がどのように形成されてきたか、国家神道から神仏分離、そして仏教が持った意味をさかのぼります。「宗教」について、これまでの認識と新しい発見についてディスカッションを行います。

第8回  さかのぼり社会文化3 公務員
   現代の公務員制度を理解し、そこにいたる戦前の国家の制度そしてそれ以前の幕府と律令官制とたどり、意外なつながりを学びます。「公務員」についてこれまでのと認識と新しい発見についてディスカッションを行います。

第9回  さかのぼり社会文化4 会社
   現代のの民間企業のあり方を理解し、会社制度ができた近代から、それ以前の商家とたどり、現代の特徴と意外なつながりを学びます。「会社」についてこれまでの認識と新しい発見についてディスカッションを行います。

第10回  さかのぼり社会文化5 情報
   現代はPCを中心とした情報化社会、そのルーツと問題点を、テレビ・ラジオ・新聞そして出版の歴史をさかのぼって考えます。「情報」についてこれまでの認識と新しい発見についてディスカッションを行います。

第11回  さかのぼり生活文化1 制服
   学生服やセーラー服そして職業を現す制服まで、現代の制服の役割を確認し、その歴史を紋付き袴、そして律令までさかのぼります。「制服」についてこれまでの認識と新しい発見についてディスカッションを行います。

第12回  さかのぼり生活文化2 結婚
   男女の合意でできる結婚、将来は同性同士も可能になるのか、結婚式の仕方から結婚の意味まで、さかのぼって考えます。「結婚」について、これまでの認識と新しい発見についてディスカッションを行います。

第13回  さかのぼり生活文化3 祝日
   祝日として制定されているのには、その理由があります。現在の祝日の由来と、その意味がどのように変化してきたかをさかのぼって考えます。「祝日」につてこれまでの認識と新しい発見についてディスカッションを行います。

第14回  さかのぼり生活文化4 和食洋食
   現代では世界中の食を楽しめる日本、その食文化の現状と課題を確認し、日本の食材と食をふりかえって考えます。
「食事」についてこれまでの認識と新しい発見についてディスカッションを行います。

第15回  さかのぼり生活文化5 キッチン
   家の中で最も変わったのがキッチン、台所。調理道具や調理に必要な水と火、これがどう変わって来たかをたどります。「台所」についてこれまでの認識と新しい発見についてディスカッションを行います。


■ 時間外学修
 授業内で指摘した事項について、図書館やインターネット等で調べ、現代と歴史的変化について自分で説明できるよう
にする。(目安時間 各4時間)
■ 課題に対するフィードバック
授業内に説明します。
■ 使用テキスト・教材
プリントを使用します。
■ 参考文献等
教室内で指示します。
■ 備考
■ 連絡先
熊谷義隆(y_kumagai(at)g-tbunkyo.jp)