東北文教大学    
   
 2020年度 シラバス 短期大学部 総合文化学科

図書館情報技術論

開講年次:1年次
卒業:選択  司 書:必修  D A:選択
開講時期:後期 授業形態:講義 授業回数:15 回 時間数:30 時間 単位:2 単位
伊 勢   博

■ 科目のねらい
共通科目領域におけるこの科目は、実務遂行能力を身につけ、知識や技術をもとにコミュニケーション能力を高め、資格
取得にかかわる知識・技術習得のため「図書館司書」群に設置されている。図書館司書資格取得のための必修科目。
■ 授業の概要
 図書館業務に必要な基礎的な情報技術を修得する。コンピュータ等の基礎、図書館業務システム、データベース、検索
エンジン、電子資料、コンピュータシステム等について解説を行う。最終的に、図書館が情報技術をどのように利活用で
きるかを、自分の頭で考えられるようになることが、本授業のねらいである。
■ 達成目標・到達目標
@インターネットが社会に及ぼす影響について論じることができる。
Aデジタル技術、コンピュータシステム、セキュリティについて論じることができる。
B図書館が用いている情報技術や図書業界について論じることができる。
■ 単位認定の要件
上記の@からBまでを総合して、60%以上の点数を獲得すること。
■ 単位の認定方法及び割合
期末レポート:40% 期末試験:30% 授業内活動:30%
■ 授業計画

第1回  ガイダンス
  授業の概要を説明する。

第2回  情報技術と社会
  社会の中で、情報技術はどのように使われているかを学ぶ。インターネットの歴史を概説した後、Webサイトの仕組みや信頼性について学ぶ。

第3回  コンピュータとネットワークの基礎
  コンピュータの仕組みを学習し、コンピュータがどのようにデジタル情報を取り扱っているのかを説明する。

第4回  データベースの仕組み
  書誌データベースを通して、データベースが記録する内容やその使われ方を説明する。データベース管理者に求められることを考える。

第5回  検索エンジンの仕組み
  検索エンジンが情報を収集する仕組みを概説する。さらに、検索ロボットが収集できない情報についても説明する。

第6回  電子資料の管理技術
  電子ブック、電子ジャーナル、機関リポジトリを取り上げる。電子データの保存法、同定識別(DOI)について理解する。

第7回  コンピュータシステムの管理
  セキュリティ管理や、バージョンアップ、バックアップの必要性について学ぶ。文字コードと文字の関係についても触れる。

第8回  図書館における情報技術活用の現状@
  図書館で実際に使用されている情報技術を学ぶ。図書館システム、OPAC、横断検索の仕組み、ICタグなどを理解する。

第9回  図書館における情報技術活用の現状A
  図書館で実際に使用されている情報技術を学ぶ。図書館ポータルサイト、ホームページ、ブログ等を紹介する。

第10回  図書館業務システムの仕組み@
  利用者データベース、貸出管理システム、入退館管理システム(BDSを含む)や館内ネットワークついて学ぶ。

第11回  図書館業務システムの仕組みA
  実施の図書館を見学し、情報技術活用の現状を知る。

第12回  デジタルアーカイブ@
  公共図書館におけるデジタルアーカイブ構築について理解する。電子図書館、MLA連携にも触れる。

第13回  デジタルアーカイブA
  情報の利用、メディアの利用、マスメディアの閲覧、インターネット利用、メディア利用の問題について触れる。

第14回  最新の情報技術と図書館
  クラウドモデルへと変化している情報技術の動向、これからの図書館について考える。

第15回  レポート試験の課題説明
  レポート試験についての指導


■ 時間外学修
実際に各種図書館を訪問したり、図書館のホームページを閲覧したりして、用いられている情報技術を見学すること。
授業で配る教材プリントは、内容を確認し必ず復習しておくこと。また、最後のレポート試験に必要な資料となるので
無くさないこと。参考文献等を読んで授業に臨むこと。(毎回平均4時間)
■ 課題に対するフィードバック
授業内に実施する小テストについては、後の授業回にて解説を行う。
■ 使用テキスト・教材
授業中にプリントを配布し、それをもとに授業を行う。
■ 参考文献等
『図書館情報技術論: 図書館を駆動する情報装置』,河島茂生,ミネルヴァ書房
■ 備考
本授業を受講する前に附属図書館を訪問し、外部データベースなどの各種情報源にアクセスして親しんでおくこと。コン
ピュータやインターネットなどに対する苦手意識をできるだけ取り除いておいてください。
不定期にレポートの提出を求める。レポートの提出は電子メールを利用することもあるので、各自メールの扱いは
熟知しておくこと。
■ 連絡先