東北文教大学    
   
 2020年度 シラバス 短期大学部 総合文化学科

基礎演習TA

開講年次:1年次
卒業:必修  上級ビジ:選択
開講時期:前期 授業形態:演習 授業回数:15 回 時間数:30 時間 単位:1 単位
阿部裕美、伊藤弘昭、佐藤亜実

■ 科目のねらい
 基礎科目領域におけるこの科目は、汎用的能力・社会人としての基礎的能力を身につけるため、基礎領域の「アカデミックスキル」群に配置されている。
■ 授業の概要
論理的な表現力、伝わる表現力の基礎的な養成を目標とする。そのために論説的な文章や調査に基づくデータを読解し、
意味を取り出すトレーニングを行う。
また、その意味を伝えるための的確な表現、相手に伝わる表現の重要性を理解する。
具体的には、現代社会のキーワードをめぐる短い説明文を読み、「要点の抽出」「図式化」などを試みたり、調査データ
の結果を図表化して意味を読み出すなどのトレーニングを行うことで伝わる表現とは何かを理解する。
■ 達成目標・到達目標
@論理的な表現力でレポートを書くことができる
Aデータ分析能力を身に付け、グラフや数的情報から事実を推定することができる
B伝わる表現=コミュニケーションの基本を理解し、実践することができる
■ 単位認定の要件
上記の各能力を評価するために課される課題を6割以上クリアすることが単位取得の基本条件である。
■ 単位の認定方法及び割合
期末レポート:40% 授業内提出物:40% 授業内活動:20%
■ 授業計画

第1回  ガイダンス <遠隔授業>
  授業の目標、流れを押さえる。授業の位置づけを知る。

第2回  表現力とは何か:情報を伝える <遠隔授業>
  〈表現すること〉=〈伝わること〉という、この授業の考え方を実例を通して知る。

第3回  表現力とは何か:メッセージを伝える <遠隔授業>
  実際に言葉を使ってメッセージの伝達を試み、伝わり具合を実感する。
適切なメールの作成方法・注意事項を知る。

第4回  表現力とは何か:情報を適切に伝える <遠隔授業>
  現代の多様な表現方法(メディアの活用)の意義を実例を通して学ぶ。
教員とアポイントを取るためのメール作成の方法・注意事項を確認し、メール作成を実践する。

第5回  説明文を読み、伝える技術 <遠隔授業> 
  現代社会のキーワードをめぐる説明文を読み、概要を伝えるために不可欠な要素の拾い出し方を学ぶ。
説明のための図式化の方法と注意事項を知る。

第6回  説明文を読み、伝える技術を練習する
  課題の文章から要点を書き出して図式化を行い、図式化のメリットを知る。
専門的な内容を説明するのための図式化の方法・注意事項を確認し、図式化を実践する。

第7回  文章をつなぐ
  文章作成に不可欠な接続詞の役割を学ぶ。
接続詞の用法を穴埋め形式で確認する。

第8回  文章を構成する
  接続詞を適切に使い、文章を構成する練習を行う。
議論・論証を前提とする文章の接続詞の用法を確認したうえで作文する。

第9回  レポートの書き方を学ぶ
  レポート作成に必要な基礎知識を学ぶ。
レポート作成上間違いやすい例を確認し、添削を行う。

第10回  レポートの書き方に慣れる
  ここまでに学んだレポート作成に関する知識を活用し、レポート作成の練習をする。
参考文献を実際に調べてサンプルレポートを作成するための注意事項を確認する。

第11回  調査データ読解の基礎を学ぶ
  白書などの「調査データに基づく報告」の成り立ちや意味を知り、正確に情報を読み取るスキルを学ぶ。
各種グラフの特性と短所・長所を見極める。

第12回  調査データを読解してまとめる
  調査データ分析からまとめる方法を学ぶ。
データから何が読み取れるかをクイズ形式で確認する。
次回からのグループワークに必要な情報の収集を開始する。

第13回  調査結果を報告書にまとめる方法を学ぶ
  データの意味づけ作業をグループで行い、それぞれの結果を集結してみる。
課題テーマについて、論証に必要なデータを持ち寄り、妥当性の検討を行う。

第14回  調査結果を報告する
  前回までに集結したデータを活用し議論した結果をグループで発表することで、各班の議論を共有する。
発表に必要な要素を網羅した提示用の文章にまとめ、全員体制で口頭発表を行う。

第15回  まとめ
  全体のまとめ。ここまで体験したエクササイズの意味を確認する。


■ 時間外学修
・授業資料を熟読し、予習および要点を自分で説明できるようにノートなどにまとめる。 1時間×15回=15時間
・各回の授業内容に即した課題に取り組む。各項目1.5時間×10回=15時間
 1)誤りのある電子メールを修正する。 2)教員とアポイントメントをとるための電子メールを作成する。
 3)案内のための図式を作成する。 4)専門的な内容を図式化する。 5)課題文に正しい接続詞を加えて完成させる。
 6)レポート構成に沿った論説文を作成する。7)誤りのあるレポートを添削する。 8)所定のテーマに必要な参考文献を
検索しリスト化する。9)労働に関する資料を収集しまとめる。10)グループ発表のための発表原稿を作成する。
■ 課題に対するフィードバック
授業内の各課題は内容をチェックした上で、授業内で返却する。レポートは内容をチェックした上で、後期授業にて返却
する。
■ 使用テキスト・教材
プリント教材を使用します。
■ 参考文献等
・学習技術研究会『知へステップ』(くろしお出版、2011年)
・竹田茂生、藤木清著『知のワークブック』(くろしお出版、2006年)
■ 備考
3クラスに分かれて授業を行います。
■ 連絡先