東北文教大学    
   
 2020年度 シラバス 短期大学部 子ども学科

造形の基礎

開講年次:1年次
卒業:選択  幼稚園:必修
開講時期:後期 授業形態:演習 授業回数:15 回 時間数:30 時間 単位:1 単位
佐 東   治

■ 科目のねらい
この科目は、専門科目の「保育展開のための知識・技術」の区分に配置されており、自らの感性を高め、豊かな表現力(DP)を身に付けること、子どもの育ちを支えるための造形的技術(CP・DP)を身につけることをねらいとします。
幼児の造形表現活動の環境構成や援助を行う上で必要な素材・画材、用具について学び、その扱い方を身につける。また、幼児に対して相応しい表現で教材を制作します。
■ 授業の概要
子どもの発達段階を踏まえた幼児の造形表現(描く・つくる)の基礎を学び、素材の特徴、素材と技法(含用具)の関係
を考えた造形遊びの体験や作品の制作をします。用具や素材から遊びを組み立て、遊んだ結果から次の遊びにつなげるなど、素材とのふれあいからの遊びの発展を体験します。
教材作成、描画、描画技法遊び、造形表現遊びをとおして用具や材料の扱い、その特徴について学び、遊びのポイントな
どを小レポートにまとめます。
■ 達成目標・到達目標
@保育で使用する遊具・教材を廃品を利用し作ることができる。
A複数の素材と複数の描画材を組み合わせて作品化することができる。
B作品制作にあたり、乳幼児に適切な表現をすることができる。
C@〜Bについて制作過程や留意点を示すことができる。
■ 単位認定の要件
達成目標・到達目標の@〜Cをそれぞれ60%達成している。
■ 単位の認定方法及び割合
授業内提出物:50% 授業内活動:50%
■ 授業計画

第1回  ガイダンス・造形遊びの素材1
  授業概要を知る。
新聞紙などの紙を使った遊びを体験し、素材の特徴や扱い方について学ぶ。

第2回  廃材を利用した制作1
  廃材などの身近なものを利用した制作を通して、素材の特性や用具の扱い方について学ぶ。

第3回  廃材を利用した制作2
  廃材などの身近なものを利用した制作物の制作過程や留意点について考える。

第4回  廃材を利用した制作3
  ワークショップでの体験を基に、廃材などの身近なものを利用した制作物の制作過程や留意点について振り返る。

第5回  造形遊びの素材2
  紙粘土作り、粘土遊びを通して、粘土の特性や扱いについて体験的に学ぶ。

第6回  造形遊びの素材3
  紙粘土、段ボールなど複数の素材とクレヨン、絵の具などの描画材を組み合わせた造形遊びを通して、それぞれの特性、複合素材の扱い方、効果について考える。

第7回  描画の基礎
  人物や家具など身近なものの描写を体験し、遠近法を中心とした描画の基礎を身につける。

第8回  ペープサートの制作1
  保育で使用するペープサート制作を通して、子どもに提供するにふさわしい表現について考える。

第9回  ペープサートの制作2
  ペープサートを完成し、実践することで、強度や扱いについて振り返り、改善点について考える。

第10回  パネルシアターの制作1
  子どもに提供するにふさわしい題材を考え、保育で使用するパネルシアターの案を作成する。

第11回  パネルシアターの制作2
  案を基に子どもに提供するにふさわしい表現を考え、描画材の特性を生かしたパネルシアターの制作を行う。

第12回  パネルシアターの制作3
  パネルシアターの実演を念頭に、扱い方や仕掛けを工夫し完成させる。

第13回  パネルシアターの制作4
  完成したパネルシアターをお互いに発表し合い、表現や扱いについて振り返り、改善点について考える。

第14回  工作の基礎1
  画用紙や折り紙などを使用した平面的紙工作を体験し、壁面装飾などに活用できる紙工作の基礎を学ぶ。

第15回  工作の基礎2
  仕掛け絵本など紙を素材とした立体的工作を体験し、紙工作の基礎を学びぶ。


■ 時間外学修
大学祭でのワークショップ「ほいくる!こども王国」での実践。(約5時間)教室外学修を念頭に課題設定を行いますので、指定期間内に課題を完成させること。(約7時間)展覧会鑑賞とレポート作成。(約3時間)
■ 課題に対するフィードバック
提出された課題作品を提示しながら口頭で全体にフィードバックします。
■ 使用テキスト・教材
パネルシアターセット
他に、授業内で資料や教材を配布します。
はさみ、のり、カッターナイフ、定規、絵の具、クレヨンなど次回の授業に向けて必要なものを授業ごとに示しますので、各自準備してください。
■ 参考文献等
授業内で適宜紹介します。
■ 備考
■ 連絡先
o_satoh(at)t-bunkyo.ac.jp