開講年次:1年次
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卒業:必修 保育士:必修 幼稚園:必修
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開講時期:前期 授業形態:演習 授業回数:15 回 時間数:30 時間 単位:1 単位
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■ 科目のねらい |
この科目は、専門科目の「保育の内容と方法」に配置された科目の一つである。観察-分析-計画-実行のサイクルにより、向上的に保育が実践できる保育者を養成するための科目であり(CP)、5領域を理解し、総合的に保育を計画し実践すること(DP)をねらいとしている。特に、領域「人間関係」の指導の基盤となる、幼児の人と関わる力の育ちに関する専門的事項についての知識を身に付ける。
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■ 授業の概要 |
現代の幼児の人間関係の育ちに影響を与えている社会的要因について理解し、幼児教育で保障すべき教育内容に関する知識を身に付ける。特に、領域「人間関係」の指導の基盤となる基礎理論として、関係発達論的視点について学び、他者との関係や集団との関係の中で幼児期の人と関わる力が育つことを理解する。
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■ 達成目標・到達目標 |
@幼児を取り巻く人間関係の現代的特徴とその社会的背景を理解し説明できる。 A乳児期に育つ人と関わる力の発達について、身近な大人との関係から説明できる。 B幼児期の遊びや生活の中で育つ人と関わる力の発達について、教師との関係、幼児との関係、集団の中での育ちを観点として説明できる。 C自立心や協同性の育ち、道徳性・規範意識の芽生え、家族や地域との関わりと育ちについて、発達の姿と合わせて説明できる。
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■ 単位認定の要件 |
@〜Cの項目全てについて、60%以上理解すること。
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■ 単位の認定方法及び割合 |
授業内提出物:30% 授業内試験:50% 授業内活動:20%
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第1回 |
現代社会と幼児の人間関係
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幼児を取り巻く人間関係の現代的特徴とその社会的背景を理解する。 資料を読み、まとめ、ミニ課題を行う。【遠隔授業】
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第2回 |
家庭・地域での経験と幼児教育に期待されるもの
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現代における家族や地域の変化から、家族との関わりの意味を考える。 資料を読み、まとめ、ミニ課題を行う。【遠隔授業】
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第3回 |
3歳未満児における人間関係の発達
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0〜2歳児における人との関わりの発達と保育者の援助について理解する。 資料を読み、まとめ、ミニ課題を行う。【遠隔授業】
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第4回 |
身近な大人との関係を基盤として育つ子ども
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ホスピタリズムやアタッチメントの視点から乳幼児の対人関係の形成過程を学ぶ。 資料を読み、まとめ、ミニ課題を行う。【遠隔授業】
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第5回 |
幼児期の遊びや生活の中で見られる人と関わる力の育ち
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遊びについて発達や学習の視点以外に、子どもが自己を世界に定位づける視点から考える。 資料を読み、まとめ、ミニ課題を行う。【遠隔授業】
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第6回 |
関係性の育ちや個と集団の育ち
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第1〜2回の授業の復習、及び発展課題を行う。 保育者との関わりを基軸として、友達との関わりが広がることとその意味について考える。
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第7回 |
乳幼児期の自立心の育ち
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第3〜4回の授業の復習、及び発展課題を行う。 発達段階を踏まえた自立心の育ちについて考える。
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第8回 |
自我の芽生えから始まる自立への道
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第5回の授業の復習、及び発展課題を行う。 乳児期の信頼関係、自我の芽生えと自己主張、自律、他児への関心について学ぶ。
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第9回 |
幼児期の協同性の育ち
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協同性の育ちを中心に、集団について考える。
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第10回 |
目標を共有し協力してやり遂げようとする力の育ち
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共通の目標を持つことから、自己の成長について考える。
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第11回 |
幼児期の道徳性・規範意識の芽生えと育ち
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道徳性の芽生えや共感性・喧嘩・仲間はずれ、話し合い、役割分担、ルールなどについて考える。
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第12回 |
他者との葛藤体験を通してきまりの必要性を理解し、気持ちを調整し折り合いをつける力の育ち
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思いやりの芽生えや共感性・異年齢保育・統合保育などについて考える。
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第13回 |
乳幼児期の人間関係のひろがり
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二項関係、三項関係という関係の広がりや、それに伴って生じる共同注視・指さしといった振るまいについて学ぶ。
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第14回 |
家庭生活〜園生活〜地域へとひろがる場と関係性
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子どもを取り巻く環境について、生態学的なモデルを用いながら考える。
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第15回 |
幼児期に育みたい資質・能力と人間関係
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領域「人間関係」の目指すものについて、総合的に考える。
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■ 時間外学修 |
前回の授業ノートや資料を熟読し、他者に説明できるようにしておく(目安時間:各回約2時間)
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■ 課題に対するフィードバック |
回収したレポートについては、返却時に全体に対する講評を行う予定である。
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■ 参考文献等 |
「幼稚園教育要領」平成29年3月告示 文部科学省 「幼保連携型認定こども園教育・保育要領」平成29年3月告示 内閣府、文部科学省、厚生労働省 「保育所保育指針」平成29年3月告示厚生労働省
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■ 備考 |
ノート及びA4ファイルを各自用意しておくこと。
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■ 連絡先 |
t_nakamata(at)g-tbunkyo.jp
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