東北文教大学    
   
 2020年度 シラバス 短期大学部 子ども学科

幼児と健康

開講年次:1年次
卒業:必修  保育士:必修  幼稚園:必修
開講時期:前期 授業形態:演習 授業回数:15 回 時間数:30 時間 単位:1 単位
阿 部 弘 生

■ 科目のねらい
 この科目は、専門科目の「保育の内容と方法」の区分に配置されている。保育を総合的・向上的に計画・実践する総合的実践力を養う科目であり(CP)、五領域を理解し総合的に保育を計画し実践できる知識や技術を身に付ける(DP)ことをねらいとしている。
■ 授業の概要
 健康な心と体を育て、自ら健康で安全な生活を作りだす力を養う領域「健康」の指導の基盤となる知識、技能を身に付ける。幼児の心身の発達、基本的生活習慣、安全な生活、運動発達等において、幼児期には大人と違った特徴や意義があることを踏まえ、その相違が指導方法にも関連していることについて理解する。
■ 達成目標・到達目標
@乳幼児における身体的発達の特徴と怪我の特徴について説明できる。
A乳幼児の怪我への対応や病気の予防について、説明できる。
B発達に応じた運動遊びを創作・実践できる。
C乳幼児期における遊びとしての運動の在り方について、幼少接続の視点から説明できる。
■ 単位認定の要件
@からCの合計で60%以上達成すること。
■ 単位の認定方法及び割合
期末試験:40% 授業内提出物:30% 授業内活動:30%
■ 授業計画

第1回  ガイダンス、健康の定義【遠隔授業】
  ガイダンスを受け、遠隔授業における流れをつかむ。
自らの感じる「健康」について振り返り、今後の学びのイメージをつかむ。

第2回  乳幼児期における健康【遠隔授業】
  健康の定義と乳幼児期の健康の意義について学び、乳幼児を取り巻く生活環境と健康について考えを深める。

第3回  日常における安全管理【遠隔授業】
  日常における安全管理として、これまで確認されてきた感染症について学び、感染症対策について学びを深める。

第4回  多様な動きの必要性【遠隔授業】
  運動コントロール能力の発達と「多様な動き」の意味、及び両者の関係について学ぶ。



第5回  乳幼児期の身体的発達の特徴【遠隔授業】
  乳幼児の身体的発達の特徴、生理的機能の発達について学ぶ。

第6回  乳幼児期の生活習慣の獲得
  乳幼児の生活習慣の獲得の過程と、生活リズムを形成することの意義について学ぶ。

第7回  食事場面における発達
  映像を視聴し、食事場面における発達による違いについて学ぶ。

第8回  安全管理
  日常にある危険な場所に気付き、考えを深める。
怪我の発生しやすい物理的要因や人的環境要因等について考えを深め、子どもの安全への意識や態度を育むことの重要性と安全管理について学ぶ。
※新型コロナ感染症対策として、今年度は園の様子の観察を行いません。

第9回  乳幼児期の病気・怪我の特徴、応急処置の基礎
  幼児の身体的発達の特徴を踏まえ、幼児期に罹患しやすい病気や時期、発生しやすい怪我について考え、予防と応急処置の基礎について学ぶ。

第10回  日常生活における運動
  日常生活において経験する運動について考え、意見を発表する。また、その配慮の基本的な考え方について学ぶ。

第11回  忍者ごっこの創作
  器械・器具を用いて、多様な動きを引き出す遊びを創作する。

第12回  忍者ごっこの創作と実践
  器械・器具を用いて、多様な動きを引き出す遊びを実践する。

第13回  忍者ごっこの振り返り
  多様な動きを引き出す遊びの振り返りを通して、考えを深める。

第14回  運動発達からみた幼少接続の課題
  小学校への接続の視点から、幼児期における運動発達の課題について学ぶ。

第15回  運動発達からみた幼少接続における配慮事項
  小学校への接続の視点から、幼児期の運動発達における配慮事項について調べ、発表する。


■ 時間外学修
・授業後は、自身の日々の生活習慣と照らし合わせながら、配布資料等に基づいてノートにまとめる。(目安:毎回1時間)
・小学校学習指導要領解説と照らし合わせながら、幼児期の心と体の健康がその後どのようにつながっていくのかを整理し、ノートにまとめる。(目安:2時間)
・運動遊びに関する情報を文献やインターネットを通じて収集し、ノートにまとめる。(目安:3時間)
■ 課題に対するフィードバック
・毎時の授業でフィードバックを行う。
■ 使用テキスト・教材
・文部科学省(2012)幼児期運動指針
・日本発育発達学会編(2014)幼児期運動指針実践ガイド、杏林書院
・杉原隆・河邉貴子(2014)幼児期における運動発達と運動遊びの指導、ミネルヴァ書房
■ 参考文献等
授業内で適宜配布する
■ 備考
・体育館で運動する時間があるため、運動に適した服装、シューズ(実習靴可)を準備しておくこと。
■ 連絡先
hr_abe(at)t-bunkyo.ac.jp