東北文教大学    
   
 2020年度 シラバス 短期大学部 人間福祉学科

介護の基本U

開講年次:1年次
卒業:選必  介護福祉:必修
開講時期:後期 授業形態:講義 授業回数:15 回 時間数:30 時間 単位:2 単位
齋 藤 美 穂(実務経験あり)

■ 科目のねらい
この科目は人間福祉学科の3つのディプロマ・ポリシーを身につけることを目標に設置されたカリキュラム・ポリシー「
人間の幸せと社会のあり方を幅広く捉え、『尊厳の保持』『自立支援』を踏まえ、介護を必要とする人のあらゆる場面に
汎用できる専門的な知識・技術・態度を養う」ための科目である。介護福祉士必修科目であり、リスクマネジメント等、
利用者の安全に配慮した介護を実践する能力を養うことをねらいとしている。
1.人間の本質を捉え、多様な利用者に汎用できる安全な生活を守る介護の知識や考え方をもつことができる。
2.介護の質の向上がリスクマネジメントにつながることを理解し、介護場面での事故および感染症対策の実際や具体的
な方法について理解する。危険予測や事故予防について事前アセスメントができ、介護実践や事後対応についてもアセス
メントや評価ができる知識を身につける。
3.介護予防の視点をもち、生活機能の維持・向上のための自立支援のあり方について理解する。
■ 授業の概要
リスクマネジメントが利用者の尊厳の保持につながることを理解し、介護の場における安全の確保について学習する。介
護の現場で想定されるリスクと対策について学習し、危険予測や事故防止のための方法を事前にアセスメントし、また、
介護実践や事後対応においてもアセスメントや評価ができる知識を習得する。
リスクマネジメント、セーフティマネジメント、感染症対策、介護予防について、学生の介護実習での体験等をふまえながら学習を進めていく。また、授業者の介護福祉士としての実務経験における具体的事例を取り入れながらリアリティをもって理解できるようにする。
リスクマネジメント、介護予防等について理解し、利用者の尊厳のある生活の保持のための介護者としての対応について
学習する。
■ 達成目標・到達目標
@リスクマネジメントの必要性と方法について述べることができる
A事例に基づいて事故防止と安全対策について検討し、事前アセスメントしたことを述べることができる
B高齢期における介護予防の考え方を理解し、実践方法について説明できる
C感染症についての基本知識を理解し、感染予防の方法を説明できる
■ 単位認定の要件
@〜Cの項目について60%以上理解すること
■ 単位の認定方法及び割合
期末試験:70% 授業内試験:30%
■ 授業計画

第1回  介護におけるリスクマネジメント(1)
  介護における安全の確保のための介護職の責務について考察し、介護の現場におけるリスクマネジメントについて理解する。

第2回  介護におけるリスクマネジメント(2)
  組織としてのリスクマネジメントの取り組みの概要を知り、具体的な事前アセスメント、事後対応について理解する。

第3回  介護におけるリスクマネジメント(3)
  リスクマネジメントと記録物の管理について理解する(事故報告書、ヒヤリハット)

第4回  事故防止と安全対策(1)
  介護事故における事故原因および対応策、予防策の分析方法について理解する

第5回  事故防止と安全対策(2)
  介護現場における具体的な生活場面において予想されるリスクと予防策、および対応策についてグループ演習を通して検討する
介護実習での体験をふりかえり、介護施設で行われているリスクマネジメントの実際について整理する

第6回  事故防止と安全対策(3)
  事例から危険予知のトレーニングを行い、そのリスクに対する予防策、対応策について事故分析を行う

第7回  事故防止と安全対策(4)
  緊急連絡システム、防火・防災システム、消費者被害等の観点から利用者の生活の安全のためのセーフティマネジメントについて考える

第8回  介護におけるリスクマネジメント(4)
  介護現場におけるリスクマネジメントの観点から、介護福祉士の求められる能力について考える

第9回  介護におけるリスクマネジメント(5)
  介護福祉をとりまく環境について整理し、介護の現場でリスクマネジメントが必要な意義について理解する

第10回  感染症対策(1)
  介護を必要とする人とその人たちの生活の場について理解し、感染予防とリスクマネジメントについて学ぶ

第11回  感染症対策(1)
  感染予防と感染症への具体的な対応について学び、感染症についての考え方と介護職のあり方について理解する

第12回  感染症対策(3)
  標準予防策の考え方を理解し、手洗いの演習を通して「1ケア1手洗い」の必要性について理解を深める

第13回  感染症対策(4)
  介護施設で見られる感染症の特性や対処方法について学ぶ

第14回  介護予防(1)
  口腔機能の低下によって引き起こされる諸問題を知り、口腔ケアとともに具体的な支援の方法について考える

第15回  介護予防(2)
  介護予防(転倒予防、閉じこもり予防)のための介護福祉士の役割について理解し、その方法について考える

第16回  まとめ
  知識の確認


■ 時間外学修
授業後は学習内容をノートやプリントにまとめ、復習を行うこと。(目安時間:4時間)
■ 課題に対するフィードバック
授業内で行った小テストの回答については、授業内で解説し、回収後、簡単に講評し返却します。
■ 使用テキスト・教材
最新・介護福祉士養成講座第4巻『介護の基本U』(中央法規)
■ 参考文献等
■ 備考
■ 連絡先
mh_saitoh(at)g-tbunkyo.jp