24 金たれ地蔵

 毎日、金一枚ずつたれる地蔵さまあったど。そいつお祀りしていて、毎日金一 枚ずつたれる。そいつ欲しくて欲しくて、ゆずらんねて言うな、
「ゆずらんね時ぁ、貸してやれ、ほうしておれぁ一杯出すから、貸してやれ」
 て、むりやり持って来て、そうして飾ってだら、やっぱり一枚ずつ出る。
「なんぼこの地蔵さまの腹さ金いっぱい入っていだんだか、んだら、一ぺんでいっ ぱいたれらせて、そして空にして返してやんべと思って、火箸で尻の孔大きく開 けたていうんだな。ところが中から出て来たものは、砂ばっかりだったど。何に も入っていながったど。ほうしてはぁ、ただ損して返してやったど。そうして元 の家さ行ったら、また金一枚ずつたれるようになったど。んだから欲深かたけて、 一ぺんに金取ってやるなんて、決して思うもんでないど。どろびん。
(宮下 昇)
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