2 吉次こいこい

 秋に鳴く鳥に、「吉次こいこい」て鳴く鳥いる。
 海上(かいしょう)あたりに、親と子、二人暮しで、子どもは吉次と名付った ど。はいつ、何か流行 (はやり) 病いで死んだために、毎日、そこらさ行って、親が呼ばっ ていたのが、その親が鳥になって、口から血、たらしたらし、鳴くんだど。
(佐沢・山田喜一)
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